読む世界史

書き残そう、世界の歴史の物語

No.4(発展)ギリシア・ヘレニズム文化Ⅲ(彫刻・科学)

しま:彫刻彫刻彫刻―――♪彫刻彫刻彫刻彫刻―♪

 

生徒:出た!ヒカキンのテーマソング!先生…寝不足ですか?

 

しま:寝不足です。ってわけでさっさと終わらせちゃいましょう!彫刻はギリシア彫刻とヘレニズム彫刻で見分けられるように!

 

生徒:ズバリ!見分け方のポイントを教えてください!

 

しま:ざっくり言うとね、ギリシア彫刻は人間の身体を理想的に表現することを究極のテーマとしていたから、あまり物語性が無い…と言い切るのも難しい…し、人によって見え方も違ってくる…というわけで、入試に登場してくる彫刻は限られているから、それを覚えちゃった方が早いですよ!

 

ギリシア彫刻

・「アテナ女神像」「ゼウス神像」…<フェイディアス>

・「ヘルメス像」「クニドスのアフロディテ」…<プラクシテレス>

・「ゼウス像(ポセイドン像)」

・「円盤投げ」 

 

しま:アテナ女神像をつくったフェイディアスは、パルテノン神殿建立の総監督を務めた人だったね!これらの作品は、しっかり資料集で確認しておきましょう!さぁ続いてヘレニズム彫刻!

 

◎ヘレニズム彫刻(この4つは頻出!)

・「ミロのヴィーナス」

・「ラオコーン」

・「サモトラケのニケ

・「瀕死のガリア人」

 

しま:感情をダイナミックに表現しているのがヘレニズム彫刻の特徴です!…と、資料集には書いてありますが、「ミロのヴィーナス」から感情のダイナミックさは感じられないと思うので…やっぱり作品を1つ1つ見て覚えた方が賢明!

 

生徒:あれ、このラオコーン、めっちゃ苦しんでますけど、なんでこんなことになってるんですか?マフラー巻くの失敗したんですかね?

 

しま:いや、どんだけ。実はこれ、ラオコーンが“大蛇の刑”に処されているところなんだ。

 

生徒:大蛇の刑!?なんすかそのワイルドな刑!

 

しま:ラオコーンはトロイアの神官で、あの「トロイの木馬」を城内へ引き入れることに反対したんだよ!だって怪しいからね!そしたら神への冒涜だ!ってことで処刑されることになっちゃった。このラオコーンは、激痛にもがき苦しむ感じがダイナミックに表現されている。

 

生徒:先生、僕には「サモトラケのニケ」からも躍動感を感じますよ!

 

しま:勝利の女神であるニケの像ね!確かに、頭部と両腕が失われてしまっているにも関わらず、力強さを感じる。あ、そうだ、“ニケ”ってアルファベットで書いてごらん?

 

生徒:え?…NIKE…でニケ…あ!これ、ナイキだ!!!

 

しま:そう!実はあのスポーツメーカーのNIKEは、このニケから社名を取ってるんです!それにあのロゴマーク、ニケの翼の形をイメージしているんだって!あと、よく見ると<フェイディアス>の「アテナ女神像」が右手に持ってるのもミニニケだよ。なんかかわいいよね!

 

生徒:お金をためて、ぜひとも実物を身に行きたいですね!買っちゃおうかな!

 

しま:買えないわwよし!ラストスパート!最後はヘレニズムの自然哲学!ヘレニズムの自然哲学と言ったらムセイオンで活躍したこの4人を全員暗記!

 

<エラトステネス>…子午線の長さを測定。地球球体説を主張。

アルキメデス>…浮体の原理。テコの原理。円周率発見。

アリスタルコス>…地球の自転と公転を主張(=地動説!)。

<エウクレイデス>…平面幾何学の大成者。「幾何学に王道なし」

ユークリッド

 

しま:エラトステネスは、ムセイオンの館長です!続いて「我に支点を与えよ、されば地球をも動かさん」は、テコの原理を発見したアルキメデスの言葉。ちなみに図形問題を考えている時に殺されてしまったアルキメデスの最期の言葉は「私の図形を壊さないでくれよ!!!」だったとか!

 

生徒:変態ですね。

 

しま:いや、天才でしょ!ちなみに、最後のエウクレイデスは英語名のユークリッドの方が有名かもね!

 

生徒:お!これで終わりですか!? 

 

しま:はい!これで3回に及ぶギリシア・ヘレニズム文化はおしまい!西洋史の授業プリントのNo.6とNo.7の間に当てはまる範囲でしたー!