読む世界史

書き残そう、世界の歴史の物語

No.20(東)北魏と南朝

しま:さて、いつになったら華北は再統一されるかというと…439年!これは鮮卑族によって!“北魏”という国ができます。ってわけでここから中国の南北朝時代がスタートです!

 

生徒:えっと…北と南で、それぞれ王朝が交代していく時代…ってことですよね!?頭がごちゃごちゃになりそう…

 

しま:よしっ!じゃあまず北から!北は鮮卑族によって北魏が建国される!建国者は拓跋珪さん。いかにも鮮卑族って感じの名前だね!皇帝としての名(諡号)は道武帝です。都は平城。次に出てくるのが3代の太武帝!この人の時に華北五胡十六国を統一しました[439年]。あと、道教を国教化し、廃仏を行いました。いわゆる“三武一宗の法難”ってやつです!

 

生徒:あれれ?次の6代皇帝の孝文帝、都を平城から洛陽に遷していますね!?なんでですか!?

 

しま:郷に入っては郷に従え。だよ。

 

生徒:え?どういうことです?

 

しま:いくら鮮卑族華北を統一した!って言っても、支配される側の漢民族の方が圧倒的に数が多い。例えるなら、お風呂の湯船の中によだれをだらー…っと一滴垂らしてしまったくらいのもん。じゃあ、どうやって大多数の漢民族を支配するか…そう。郷に入っては…?

 

生徒:郷ひろみ

 

しま:ジャパーーーン!

 

生徒:すいません。

 

しま:本当だよ!まぁいいや。で、孝文帝は“漢化政策”を実行します。例えば、土地を均等に配分する均田制!そして村落制度である三長制!他にも胡語や胡服を禁止して、鮮卑風を無くそうとするんです。でも、これによって鮮卑は弱体化が進むことになります。

 

生徒:そりゃそうですよ。鮮卑らしさが無くなっちゃうんですもんね。

 

しま:というわけで534年!北魏は内紛によって西魏東魏に分裂しちゃいます!さらに、西魏北周に、そして東魏北斉へと変わります!その後は北周北斉が戦って、最終的に北周が勝ちます。そんな矢先、北周外戚下剋上で即位します。そして生まれたのがみんなご存知の隋[581年~]なのです!この隋が589年に南北統一を果たすのです!

 

生徒:おぉ!なるほど!遣隋使の隋ですね!

 

しま:そうそう!じゃ次は南の話!南朝[420~589年]です。南は、都を同じ健康に置いた4つの国でのバトンリレーです!順番に宋➡斉➡梁➡陳です。で、さっきも言ったけど、陳が589年に北魏によって統一され南北朝時代終了です。ちなみに、江南地方の新田が開発されて、門閥貴族による大土地所有が始まったのはちょうどこの頃です!はい!おしまい!

 

生徒:あれ?先生…プリントに”六朝”って書いてあるんですけど、これってなんですか?宋➡斉➡梁➡陳だと4つしか無いんですけど…。

 

しま:六朝(りくちょう)ってのは、建康(建業)に都をおいた、三国時代の呉、さらに東晋、そして南朝の宋・斉・梁・陳の総称なんだ。文化の話もすると、有名な人が3人出てくる。これ、みんな東晋の人です。陶淵明は詩。王羲之は書道。顧愷之は画です。詳しくは文化のところでおさらいしましょう!