No.3(東)メソポタミアの統一と周辺地域の動向
しま:ところで、今更なんだけど…“人種”と“民族”と“語族”の違いって分かってる?
生徒:調べたので大丈夫ですよ!“人種”は、肌の色とか髪の毛の色とか“身体的特徴”によって人を分類した集団のことです!コーカソイドとかオーストラロイドとか言いますよね!
しま:その通り!ちなみに余談だけど、“肌色”っていう色は日本から無くなったらしい。
生徒:え!?どういうことですか!?色鉛筆とかクレヨンとか…僕、昔よく肌色って使ってましたよ!?
しま:特定の色を肌色って決めつけるのは人種差別につながるからその呼び方はやめましょう!ってことになって、今では“うすだいだい”とか“ペールオレンジ”って言うんだってさ。
生徒:へぇ~…あ、じゃあもしかしたら“ねずみ色”も無くなるかもしれないですね。だってねずみにも色んな種類が居るし、ミッキーは黒いし。
しま:ハハッ!で、宗教や生活様式といった“文化的・社会的特徴”によって分けた集団を”民族”と呼ぶ。最後は“語族”!
生徒:“語族”は、使用言語による分類のことですね!同系統の言語を話す人間集団のことを“~語族とか”“~語系”とか言ってまとめてるんですよね!
しま:その通り!既に、セム語族、ハム語族とか出てきたよね!ではでは、完璧みたいなので今日の内容に入ります!最初はインド゠ヨーロッパ語族のヒッタイトだ!
生徒:あれ?ヒッタイトって確か…世界最古の国際紛争と言われるカデシュの戦いで、エジプト新王国のラメス2世を破ったっていうあの…
しま:すごい!よく覚えてたね!そう、ヒッタイト人は強かった!強さの秘密は“鉄”だ!彼らは鉄製の武器と戦車を使った。これは史上初のことで、エジプト新王国に勝っただけじゃなく、あのハンムラビ王でお馴染のバビロン第1王朝も滅ぼしている!鉄を使ってとにかく強かったということをおさえておこう!
生徒:ヒッタイト=鉄ですね!わかりました!
しま:まぁでもそんなヒッタイトも、最後には「海の民」の侵入によって紀元前12世紀頃に滅亡しちゃうんだけどね。
先生:海の民ってなんですか!?居酒屋?
しま:違うわ!でも、よく分かっていないんです。紀元前13世紀~前12世紀にかけて、地中海東岸地域を海上から攻撃した人々の総称なんだけど…民族系統不明で、詳しいことは分かっていない。
生徒:ミステリアス…。で、次のミタンニ王国のポイントは!?
しま:ミタンニ王国は、住民の大部分がフルリ人。これは民族系統不明。ミタンニ王国は、前14世紀頃にヒッタイトに負けて衰退していくんだけど…そのあとで、ここからすごいやつらが自立してくる!ってことを頭に残しておいてください。
生徒:すごいやつらが自立してくる…ですね!
しま:で、最後がカッシートだ。カッシートも民族系統は不明で、ヒッタイトが滅ぼした後のメソポタミアを、ヒッタイトに代わって支配し、バビロン第3王朝を築きました。以上!
生徒:おぉ!なんだか思ってたより覚えること少ないですね!良かった!
しま:その代わり、入試ではそれぞれの勢力範囲が地図で問われることがあるよ!ヒッタイトが小アジア、ミタンニが北メソポタミアでカッシートが南メソポタミア。
生徒:先生!小アジアってたまに聞きますけど、どこのことを指しているんですか!?
しま:黒海と地中海にはさまれた半島だね。地図を見ればすぐに分かる!あとね、わからない言葉が出てきた時には世界史の用語集を引く癖をつけると良い!世界史の用語集は必ず用意しよう!
生徒:インターネットで調べるんじゃダメですか?
しま:んー…確かにインターネットはすぐに調べられて便利だけど、何でも調べられちゃうがゆえに、入試で出ないような難しすぎることまで覚えるはめになるかもしれない。
生徒:そっか。用語集で調べても、載っていなければ覚えなくても大丈夫…ってわかりますもんね!
しま:そう!逆に赤字で載っていれば最重要語句だ!ってのも分かるしね。用語集を有効活用していこう!