読む世界史

書き残そう、世界の歴史の物語

No.12(東)南インドとインド洋交易

しま:古代インドのお勉強も今日でおしまい!さて、ガンジス川下流域にあたるベンガル地方では、ナーランダーを中心に仏教の復興を目指す王朝ができました!それがパーラ朝[8~12世紀]です!”インド仏教最後の繁栄”と言えるでしょう!その後はイスラーム勢力の進出によって仏教は影を潜めていき、12世紀にはナーランダー僧院をはじめとする仏教寺院などの破壊によってインド仏教は壊滅的状況となり、今日にいたるというわけです。

 

生徒:なんでイスラーム勢力は仏教寺院を破壊したんですか?

 

しま:それはイスラーム教が偶像崇拝を禁止しているから!詳しくはイスラーム教で勉強しましょう。さて、今日のテーマは南インド

 

生徒:南インドってことは、かつてインダス文明の担い手だったドラヴィダ人の住む世界ですね!

 

しま:その通り!彼らはタミル語という独自の言葉を使っていました!あと、何と言ってもローマとの交易。南インドの各地からローマの貨幣がたくさん出土している。まさに、南インドは「海の道」における東西交易の中心だったというわけ!

 

生徒:先生!「海の道」ってなんですか??

 

しま:西のローマ帝国と、東の東南アジアや中国などを結ぶ海を使った交易ルートのことだよ!地中海を出発して、ペルシア湾や紅海を通って、アラビア海を通ってベンガル湾を通っていく道のこと!インド洋を通るからインド洋交易とも言われます!ちなみに、この交易では三角帆の帆船であるダウ船が用いられていたってことも覚えておきましょう!

 

生徒:なるほど!…あれ?なんか前にこのインド洋交易について、商人の活動記録が残されているって言ってませんでしたっけ??確か、エ…エリ…エリュ

 

しま:『エリュトゥラー海案内記』だね!1世紀頃のギリシア系商人の記録です!さて、南インドの王朝は既に勉強したサータヴァーハナ朝と、あと2つだけは覚えておいてください!1つは『エリュトゥラー海案内記』にも登場してくるパーンディヤ朝[前3~14世紀]。インド半島の最南端です。そしてもう1つがチョーラ朝[前3~後3:古代/9~13世紀]。最盛期の11世紀にはシュリーヴィジャヤ王国に軍事遠征したりしてます。以上!南インドはこれでおしまい!

 

生徒:ナマステ~