読む世界史

書き残そう、世界の歴史の物語

No.12(西)南北アメリカ文明

このプリントは以下の解説動画を観て取り組んでください。

 

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※なお、令和5年度の世界史BのプリントはNo.12(西)が2枚あります。ミスです。こちらがNo.12①でゲルマン人の大移動がNo.12②と考えてください。

 

しま:アメリカ大陸の先住民は、我々と同じくモンゴロイド系です。シベリアとアラスカの間にある、ベーリング海峡がまだ氷に覆われて繋がっていた頃、そこを歩いて渡ってきました。基本は農耕文化です。主な農作物はトウモロコシ。米とか麦とか、穀物はありませんでした。家畜と言ったらリャマ・アルパカ。牛や馬はいない。高度な石造技術や暦を持っている割に、旧大陸では当たり前の“鉄”を知りません。あと、面白いのが車輪を知らなかったことです。何かとコロコロできません。

 

生徒:ってことは美顔ローラーもなかったんですか?

 

しま:あるわけねぇだろ!で、メキシコ湾岸地域に最初に現れた文明がオルメカ文明です。オルメカ゠ヘッドと呼ばれる巨大人面彫刻がごろごろ発見されています。そんなオルメカ文明を発展させたのがテオティワカン文明。「太陽のピラミッド」と「月のピラミッド」という遺跡が有名です。トルテカ文明は名前だけ覚えておけばOK。そして、メキシコ湾につきだしているのがユカタン半島です。

 

生徒:ゆかたん半島。なんかかわいい。

 

しま:ここで生まれたのがマヤ文明マヤ文明と言えば、複雑な形をしたマヤ文字。そして、天体観測を基にして作られた正確な暦ですね。あと、珍しいのが二十進法。ここでしか聞きません。

 

生徒:二十進法!?たしかに珍しい!

 

しま:では、メキシコ高原に戻りましょう。スペイン人がやって来た時、栄えていたのがアステカ王国です。首都はテノチティトラン。最盛期には約30万人もの人口がありました。ここ、湖に浮かぶ島なんです。現在では湖は無くなって、そこにあるのは街…シティ…そう、現在のメキシコの首都メキシコシティです。

 

生徒:湖上都市ってロマンありますね!

 

しま:アンデス高原では、メキシコとは無関係に、独自の文化が発展しました。まずは、チャビン文明。そして、地上絵でお馴染のナスカ文明。これらの文明の影響を受けて生まれたのがインカ帝国です。首都クスコを中心に、道路網を整備して中央集権的な国家を建設しました。クスコの町に残る石積みの壁には、隙間が無く、ナイフの刃も通しません。ただ、このインカ帝国…文字は持っていませんでした。代わりに持っていたのがキープ。日本語で結縄(けつじょう)と訳されます。縄を結んで結び目を作り、その形や数で数字を表しているんです。ちなみにこれ、数え方は十進法です。

 

生徒:文字はないけどキープはある!おもしろいですね!

 

しま:最後に。アステカ王国を征服したのがコルテス。インカ帝国を征服したのがピサロです。彼らはともにスペイン人。財宝や領土の獲得、そしてキリスト教の布教などが目的でした。彼らはスペイン語で“征服者たち”を意味するコンキスタドールと呼ばれます。あとは動画を観てね!